Mitumeru1103

言わ猿じゃ 寂しい日もあるしゃべりたい

リズムだけ刻めば良いってもんでもない

創造の想像に酔う復活祭

 

夢育つ

箪笥の肥やしで芳醇に

 

蜘蛛の糸すがってのぼる想いかな

 

空遠し天使は降りてきそうにない

 

起き上がりこぼして文句即俳句

 

季語の無い国に住む人治外法権

 

季節感ズレて季語とは縁遠し

 

異常気象あんたのせいよと八つ当たり

 

 

 

無季ですね ああ無理ですね ムキですね

 

 

   

 

 

 

遠来の客

今夜はお酒が美味しい

 

 遠くから...

来訪者

 

酔ったんだか

夢見てんのか

 

時間を止めた人々の

笑顔が

 

久々ね

     みなさん、 全くお変わりないのね

 

 

きっと

未来に残していった

時間を探しにもどってきたのでしょう、、、

 

 

   

                             

 

 

キャスティング 思い出劇場

うねさん

って、呼んでいたんですよ、

貴方のことを、

 

だってね、前髪がウネウネっとしてて、

ヨーロッパの執事みたいな感じの髪型だったから

 

ハイ、お客様

最高の笑顔でお迎えいたしますって、

完璧なスタイルで

 

なんでこんな離島のホテルに

貴方のようなエレガントな人が来たんだろうって

不思議に思っていましたよ。

 

 

もう、何十年前の話になりますか、

 

若くして亡くなったそうですね。

 

あの頃はもっとずっと年上に見えたけど、

そんなに歳は離れていなかったのですね

 

問題を抱えていたそうですね

 昔の同僚に聞きました

まさか、そうは見えなかったけど、

だからあんな辺鄙な所に

 

立派な姿で

きっぱりした明るい笑顔で

梳きつけた素敵なウネウネで

 

いらっしゃいませ

ようこそとお迎えする

貴方の姿

有能な執事の出てくるヨーロッパ映画を観ると

 ああ、うねさん

 

って、想うのです。

 

l

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時は春 

日は朝

 

 

琉球ガラスの並ぶお店

赤や緑や青の透明な光の中を

海風が抜けていく

店の奥は港

裏のガラス戸は開けっ放しだから連絡船まで見える

 

 

ナインオクロックの香りがやって来る

 

  香り撒き散らしの張本人も登場

 

いつも香水つけ過ぎだって

 

来る前から行った後までつけられる

 

 

  廃盤になってもう長いでしょう、この香り

 

 

今も

香ってんじゃないの

 

そこに居るでしょ、

 

 

朝は9時

 

 

 

 

     すべて世は事も無し。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

復活祭 

もう久しく街中を歩いてみる事もなかった

それも土曜日の午後、

 

なんでこんな田舎町、こんなに賑わっているんだろう

そうか復活祭・・・

 

広場で野外展覧会、

なんて珍しいことでしょう

 

お昼のレストランで光ってた

さりげなくお洒落な銀髪マダムは画家だった

 

平置きの油絵を次々と立ててみせてくれる

 

ほら光の具合で違って見えるのよと

 

なるほどね

波しぶきは光って輝き

塗り重ねた絵の具の陰影で

空と海の奥を裂いて疾走するヨットが際立つ

 

 

画集は持っているけど、

原画を買った事ないなあ

 欲しいなあ

オリジナルを飾った部屋を想像してみた

 

広場をめぐりつつ

どうしようかなあ、、、

 

そうだ、

自分で絵を描いてみよう

引き出しで冬眠の絵の具と筆が光を求めてるじゃないの

 

よみがえれ、復活祭だわ

  

  明日はイースター

 

いつもとちがう日曜日なの

 

空がとってもひくい

        創造の

天使がおりてきそうなほど

 

     そんな歌詞を思い出した

 

   

   

 

   

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あんこ

今週のお題「あんこ」

 

無性に食べたくなりますよ

でも、そこら辺に売っているものでもなし、

 

そうだ、炊いちゃえ

昔、祖母がグツグツ煮てたじゃない

 

一袋小豆を買って、24センチのル・クルーゼに放り込んで、

見様見真似でつくりましたとさ

 

作り方は適当

食べるのは私だけ

思いっきり食べてやりましたとも

 

そういう事を

何年かに一回、

そうやって過ごしてきた月日

 

いまや、そんな荒っぽい私のあんこが

一番美味しい

 

毎回祖母が耳元で

ああでもないこうでもないと、

時空を超えてささやきに来る

そうだったね、

そんな風に作っていたね

そう言っていたね、

 

舌で覚えた懐かしい味に近づいていく

 

そうじゃけん

それやけん、と、一歩一歩。